日本で最も知られたフランスの世界遺産モンサンミッシェル（聖ミカエルの山）は地理的にはブルターニュだが行政上はノルマンディーのため1000年以上の間ブルトン（ブルターニュの住民）とノルマン（ノルマンディーの住民）の帰属論争が続いているそうだが、尖塔の頂点で黄金に輝く大天使ミカエル聖人はそんなことを超越して大空を飛んでいる。
天高い実物は肉眼ではよく見えないが教会内でレプリカに対面すると意外に大男なのでびっくりする。この静かで広大な砂浜が満潮に冠水し多くの巡礼が殉教者になったとは信じがたい。
大修道院への参道は温泉街の土産店の雰囲気で、中でも観光客は全員同じ巨大ふわふわオムレツセットを注文させられるLa Mere Poulardラメールプラールは（有楽町に支店もあるので）フライパンで焼き上げる実演を見るだけにして、この地では特産のムール貝を堪能するか、海岸の牧草だけで育ち天然の塩味が染みついたPré Saléプレサレと呼ばれる極上の仔羊肉を提供するレストランの看板を探すことをお勧めする。
