街歩きの楽しみはマルシェと雑踏だ。シテ島中央の花市場はいつ行っても色とりどりの百花繚乱で、フランス人の暮らしの花が欠かせないのがよく分かる。生鮮食料品は食材探しのシェフも現れるラスパイユMarché Raspailのオーガニックに拘った日曜日のBioマルシェがユニークだが、火曜と金曜も縁日さながらにカラフルな肉魚野菜が目を楽しませてくれる。ショッピングを兼ねてブラつくなら渋谷文化村でお馴染みのカフェドマゴLes Deux Magots周辺のサンジェルマンデュプレ。赤い風車Moulin Rougeを目印にピガール界隈の怪しい街並みでちょっと猥雑な気分を味わうのも面白い。
Mozart通りで番地が店名というRanelagh駅前の気軽なブラッセリーNumero41では「パリ高級住宅街に住む一般人ファミリーの普段使いの外食」という貴重な模擬体験を通じて16区でも日本人シェフが活躍している!と改めて感動できる。時間があればセーヌ河畔のワイン倉庫街再開発で生まれた話題のベルシーヴィラージュBercy Villageは近い割に新鮮なちょっとお洒落な穴場。