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投稿日 : 2020.9.24
アイ
20世紀初頭のフィロキセラによるブドウ収穫量の激減と交通網発達によってシャンパーニュのまがい物が横行した時に、伝統製法と品質を守ることでブランドを維持しようと小規模農家が立ち上がり1921年に結成したCOGEVIコジェヴィと呼ばれる生産者協同組合が、2015年9月から日本でも飲めるようになった優雅で繊細な味わいで愛好家の人気を集めているシャンパーニュCOLLETの始まり。 なだらかな起伏の丘...
アヴィニョン
橋の上で踊ろうよ踊ろうよ♪橋の上で輪になって踊ろう♪と世界の人が大勢で踊り過ぎたせいか有名なアヴィニョンのサンベネゼ橋は向こう側半分が欠落しているので、先端まで行ったら音声ガイドの演奏に合わせて輪を描いて引き返すしかない。 14世紀にローマ教皇が拉致され7代に渡って捕囚されていた荘厳な教皇庁はもちろん世界遺産だが、この幽閉によって独特の文化が醸成されたことから今でも街の雰囲気やディスプレイに...
アルル
カルメンで有名なビゼーBizetはパリ生まれだが代表作は組曲アルルの女…美しい旋律のメヌエットもいいがファランドールの軽快なダンスリズムに乗ってウキウキ街を歩くのが南仏流。輝く太陽、迫力ある跳ね橋、見渡すかぎりのヒマワリ…随所で目にするゴッホVan Goghのモチーフにアーティスト気分も最高潮。郊外には野生のフラミンゴと白い馬と天然塩で名高いカマルグ Camargueの大湿原もあり、乗馬体験は苦手...
エクスアンプロヴァンス
ミモザ、アーモンド、プラタナス…このヒントでエクスアンプロヴァンスと答える人は南仏通! この街の通称エクスはラテン語のアクアエ(水)が転訛したとも言われローマ遺跡を含め100もの噴水が点在し大通りのビルに残る巨大な神殿風彫刻にもビックリする。画家ポール・セザンヌの出生と終焉の地であり住居跡や郊外のアトリエを訪れる人は絶えないし、アイスクリーム屋の店頭風景もどことなく静物画風にカラーコディネー...
エズ
人は翼をもつ鳥に憧れる。だから鳥に因んだ地名は多い。奥多摩ウォーキングは鳩ノ巣渓谷。三陸岩手で有名なのは鵜の巣断崖。埼玉には鴻巣。ハイボールはトリス。磐梯朝日の秘湯は鷹の巣温泉。 そして地中海のEagle’s Nest鷹の巣村と言えばリビエラ半島を一望する断崖絶壁に築かれた要塞都市エズ。電車駅のある海岸から登るのは至難だが村の入り口に停車するニースとモナコを往復する路線バスなら本数も多く楽ち...
投稿日 : 2020.8.21
カンカル
カンカルの名物と言えばカキ!サンマロ湾のリアス式エメラルド海岸La Côte d’Emeraudeで採れる新鮮な海の幸を求めて毎年シーズンになると多くの食通がこの小さな港町を訪れる。とりわけ「スパイスの魔術師」と呼ばれていた伝説の三ツ星シェフOlivier Roellingerオリヴィエ・ロランジェが星の呪縛を逃れて素材の良さを自由に表現したいと、由緒ある邸宅を改装したホテルの中にオープンしたレス...
ゴルド
フランスの最も美しい村のひとつに認定されている自然公園の中の鷲の巣村ゴルド。城を中心に城壁と周囲の住居が大きなヤマを形成して平原の中に聳え立つ姿は今にも飛び立たんとするラピュタを思わせる。1940年にパリを占領したナチスの迫害を逃れるためユダヤ人画家シャガールが愛妻べラと隠れ住んでいたというのも頷ける。敵を寄せ付けない頑強な要塞都市と傍らに清楚に佇む満開のラベンダー畑に囲まれる12世紀に建てられた...
サンマロ
ブルターニュ人は誇りが高い。かつてイングランドから渡ってきたケルト系を祖先に持ち元来ブルトン語を話し15世紀までは独立公国だった。 中心地サンマロは18世紀まで公的海賊コルセールを擁しフランス最大の港町として繁栄した城壁と荒波の街、連絡船で渡る対岸のDinardはヒッチコックの名作「鳥」のロケ地、少し南のDinanは古代遺跡と巨大石橋の街…などなど個性溢れる街並みは飽きることがない。 そして食...
ジベルニー
印象派が大好きな日本人なら誰もが一度は目にしたことがあるモネClaud Monetの睡蓮。 パリのオランジェリー、マルモッタン、オルセー美術館など行かなくても、上野の西洋美術館や箱根ポーラ美術館、アサヒビール大山崎山荘美術館などでも見ることができるが、30年間で250枚も描かれた魅力の実物モデルに会いたければ、パリ・サンラザール駅から在来線のヴェルノンでバスに乗り換える約1時間の旅を楽しもう。 ...
ディジョン
パリのリヨン駅からTGVで1時間40分。 14-15世紀に隆盛を誇ったブルゴーニュ公国の都であり、最高のワインを産み出すブルゴーニュ黄金の丘コートドールへの玄関口であるディジョンは歴史と美食の街。フィリップ善良公の塔に上り特徴あるモザイク屋根の街並みを眺めたら、近くの観光案内所でマップを貰い「フクロウの道しるべ」に従って周遊しよう。 次々と現れる木組みの建築や、彫刻を施した豪邸や貴重な...
ニース
憧れのコートダジュールCôte d'Azurの中でも「リヴィエラの女王」と称されるニースNiceはさすがにナイスNiceなリゾートだ!紺碧の海にブルーのパラソル、プライベートビーチにはトップレス美女も…ただし弓なりの浜は美しいが白砂青松でなく小石だらけなので裸足では歩かないほうがいい。 アートの街に相応しい愛に溢れる聖書のメッセージで構成されたシャガール美術館もユニークで心温まるが、必見は長...
パリ
街歩きの楽しみはマルシェと雑踏だ。シテ島中央の花市場はいつ行っても色とりどりの百花繚乱で、フランス人の暮らしの花が欠かせないのがよく分かる。生鮮食料品は食材探しのシェフも現れるラスパイユMarché Raspailのオーガニックに拘った日曜日のBioマルシェがユニークだが、火曜と金曜も縁日さながらにカラフルな肉魚野菜が目を楽しませてくれる。ショッピングを兼ねてブラつくなら渋谷文化村でお馴染みのカフ...
尖塔と天井が焼け落ちた後も世界遺産ノートルダム大聖堂の壮大なゴシック建築はナポレオン・ボナパルトの戴冠式の場として記憶に刻まれ多くの人を惹きつけている。同じシテ島にあるサントシャペルSaint Chapelle礼拝堂の全面に広がるパリ最古のステンドグラスに囲まれた圧巻の空間で、定期的に開催される教会コンサートをネット予約しておけば天上の歌声に全身を委ねる至福の時を迎えることができる。 観光スポッ...
国鉄ターミナル7つの内、ブリュッセルやアムステルダムからの高速THALYSは北駅Gare de nord、ブルターニュやモンサンミシェルからのTGVはモンパルナス駅、そしてシャンパーニュ地方からのTGVは東駅に着く。どの駅も風情があるとともにスリも多い。特に女性トイレで財布からチップを払った後は要注意だ!よく人生ドラマの舞台になる駅の中でも、何と言ってもブルゴーニュやマルセイユを結ぶリヨン駅Gar...
紀元前3世紀頃に古代ローマ人からガリアと呼ばれていたフランスで源流地域セーヌSequanaからパリシイ族と呼ばれるケルト人が下流中洲のシテ島に移り住んだことがパリの起源と言われ、市内中心部8kmの河岸が世界遺産に登録されている。昔も今も心を癒す全長78kmの母なる大河セーヌLa Seineはジベルニーやルーアンを経由して大西洋に続く。 市内どこで見ても旅情に溢れているがオススメスポットはサンマル...
「ローマの休日」では王女がベスパ(スクーター)で街中を走り回ったがパリの休日は公園散策が定番。 リュクサンブール、チュイルリーは花と緑だけでなく宮殿や噴水・彫刻も楽しめる手入れのよい庭園だが、全仏テニスのローランギャロスに隣接しロンシャン競馬場を有する16区ブローニュBois de Boulogneは東京ドーム30個分の広大な森である。ここでもジョギングやボート遊びに興じる人々をシリ目に素敵なサ...
服飾ブランドの最高峰・パリコレも100年を越え今や年2回のランウェイでブレイク中のMIKAほか日本人モデルがシャネル、ディオール、ルイヴィトン、ヴァレンティノ、ジバンシィ、ランバン、サカイなどの新作を纏い闊歩する時代になった。貴婦人御用達オートクチュールの歴史はガリエラ夫人のルネサンス様式の美しい館に残された膨大なコレクションを展示するパリ市モード博物館Musee Gallieraで一望することが...
多くの日本人観光客にとってパリでの滞在時間が一番長いのは美術館だろう。ルーブルは入口を確認しないと半日経っても紀元前から抜けられないし、オランジュリーとマルモッタンはモネに嵌って動けないが、オルセーでは眼前に惜しげもなく展示されている印象派の代表作の数々を自由に写真撮影したら2Fレストラン・サロンドテ(15:30~17:30)で豪華な天井と彫刻を眺めながら絶妙なアイスフルートリモンチェロで喉を潤す...
アート、ファッション、グルメ…パリにいるとワクワク感が止まらない。さらに人間不思議なものでキラキラしたものを見ていると子持ちがハイになって自分がセレブになったような錯覚に陥る。ショーメやブルガリのジュエリーは縁遠くても、凱旋門からも歩いて行けるバカラ美術館Baccarat内のクリスタルルームのランチを予約すれば入館無料で250年を越える歴史の中で世界の王室や貴族の館を輝かせてきた照明やグラスを間近...
パリは凱旋門を中心に放射状のアベニューで構成されている。碁盤の目が多い日本のつもりで角々を3回曲がって元に戻ろうとしても必ず裏道に迷い込んでしまう。街のアウトラインを理解する最善の方法は眺望のいいホテルとレストランを味方にすることだろう。 客室からエトワールの広場が見えるホテルSprendid Etoileは、メトロとRER-Aに通じるエレベータを行き交う人々を眺めながら落ち着いたカフェで朝食の...
ボーヌ
ワイン好きなら一度は行ってみたいブルゴーニュ地方、コート・ドゥ・ニュイとコート・ドゥ・ボーヌ! 収穫されるブドウの品質によって厳格に格付けされたクリマと呼ばれる1200以上の区画畑が延々と織りなすモザイク模様を見ていると、フランス人にとってのワインは人生そのものであり、嗚呼これぞ世界遺産なのだ!という感動とともに口にヨダレが沸いてくる。しかも最高級として名高いロマネコンティの畑は、機械を使わ...
マルセイユ
地中海の港町マルセイユでは気軽に歩く日本女性を警官が呼び止めて「ネックレス・ノー」と盗難注意する。こんな物騒な街だからアレクサンドロ・デュマの名作「モンテクリスト伯」は生まれたのかも知れない。熟年世代には懐かしの「巌窟王」は今やアニメで若者にも人気復活し、ミュージカルやTVドラマ「華麗なる復讐」としても有名だが、沖合に浮かぶ小島の監獄Ifイフ城への20分の船旅はクルーザーのEdmond Dante...
モナコ
モナコ公国はディズニーリゾート並みの国土2㎢全てが公妃グレースケリーゆかりのスポットで構成されている。不幸な事故は追憶の彼方となり行く先々に永遠の憧れへのオマージュが溢れている。純白の軍服が凛々しい大公宮殿の衛兵交代式は至近撮影OKで見ごたえ十分。何故かカモメまで背筋がピンとしてセレブでノーブルだ。 一見敷居が高い高級カジノも実は意外にカジュアルでレートも低く朝から入れるので見学しやすい。 ...
モンサンミシェル
日本で最も知られたフランスの世界遺産モンサンミッシェル(聖ミカエルの山)は地理的にはブルターニュだが行政上はノルマンディーのため1000年以上の間ブルトン(ブルターニュの住民)とノルマン(ノルマンディーの住民)の帰属論争が続いているそうだが、尖塔の頂点で黄金に輝く大天使ミカエル聖人はそんなことを超越して大空を飛んでいる。 天高い実物は肉眼ではよく見えないが教会内でレプリカに対面すると意外に大男な...
ランス
さすがに「シャンペン」と言う人は減ったものの日本では一般的に「泡のワイン」を「シャンパン」と呼ぶことが多いが、実はランスを中心とするChampagne地方で独自の瓶内二次発酵製法を経て15か月以上熟成されたアルコール度数が11%以上のスパークリングワインだけが「シャンパーニュ」なのである。 約15,000軒の栽培醸造家vigneronsの畑には主に「シャルドネ」「ピノ・ノワール」「ムニエ」の...